イゾラスト(型枠断熱材ブロック工法)住宅
この住宅はドイツで普及している型枠断熱材ブロックを使った鉄筋コンクリート壁式構造のプロトタイプ住宅として計画されたものです。
計画のスタート時点では国内ではまだ珍しい施工方法だったため、施工会社の社長と現場担当者とともにドイツに渡り、施工状況の確認・材料の輸送方法のなどを繰り返し 地元の行政とも建築法規と施工法について丁寧に説明を行い実現した計画です。

建築施工:イシズム株式会社
構造設計:(株)ゼン建築構造事務所 勝丸文彦氏
<外観>

この工法では断熱材で出来た型枠を組み上げでコンクリートを流すことで、木製型枠の廃材が出ず工期も短縮されます。
また壁の内外にコンクリートと一体となった厚い断熱層が設けられることで断熱性能が上がり、 少しのエネルギーで快適な居住環境を維持出来るように計画しています。
<外観>

横長に設けられた窓は壁の厚みを利用して夏の高い角度からの太陽光を遮り、 冬の低い角度からの太陽光は建物の中深くまで届けることが出来ます。 敷地の横を流れる三滝川は、鈴鹿山系の豊かな水量により1年を通じて緩
やかな風を起こし、 その風を利用出来る様に建物と窓の配置を考え、常に家の中を風が通るように考慮しました。
施主はご夫婦と子供達3人、空調機を使わず家の中と外がいつも繋がっていることを感じていられる家にしたいとの想いに答えた計画です。
<内部>

ドイツの工法に日本のコンクリート壁式工法を組み合わせることで耐震性能はかなり向上しています。 また床のコンクリートもビルなどに使われる型枠デッキを使用して、吹き抜けを設けるなど開放的な構成にしています。
<玄関脇の和室コーナー>
<吹き抜け見上げ>
<階段>
<吹き抜けに面して設けられた子供机>
<夜景>
ドイツでの施工の様子です。

ドイツでは比較的普及している工法なのですが、断熱材で出来た型枠を組み上げてコンクリートを流す工法です。
写真の地面に立っているのはこの住宅の施主です。まとまった休みを利用して家族で施工しています。 建材メーカーのマイスターが指導していますが、断熱材と檀悦材の中の溝に鉄筋をセットすることでDIY出来に施工は進みます。
ただし日本では職人が施工しますが、施工のスピードは速いようです。
ドイツでの施工の様子です。(断熱材でできた型枠)

断熱材ブロックの中に構造計算で決められた鉄筋をセットした後にコンクリートを流していきます。
ドイツでの施工の様子です。(断熱材でできた型枠)

断熱材ブロックの中に構造計算で決められた鉄筋をセットした後にコンクリートを流していきます。
ドイツでの施工の様子です。(断熱材でできた型枠)

断熱材ブロックの中に構造計算で決められた鉄筋をセットした後にコンクリートを流していきます。
これは窓の廻りです、窓の側面も断熱材で塞がれています。
日本での施工の様子です。

ドイツより工法メーカーのマイスターに来ていただき、日本の職人さんと共同での施工を行いました。
短い期間でしたが、ドイツより持参して頂いたそろいのヘルメットをかぶりながら、ワンチームとなって日本で初めての工法への取り組みを行いました。
また構造についても構造設計者の勝丸氏より行政への丁寧な説明を重ね実現しました。
日本での施工の様子です。

ドイツより工法メーカーのマイスターに来ていただき、日本の職人さんと共同での施工を行いました。
窓廻りの小口のふさぎなど木材を使った日本仕様など、現場でどんどん開発されて行きます、その都度構造検討やドイツ本社の仕様確認が行われていました。

日本での施工の様子です。

ドイツより工法メーカーのマイスターに来ていただき、日本の職人さんと共同での施工を行いました。
施工も2・3日目になると通訳の方が居ないときでも職人同士でかなり意思疎通を図っています。